

2026年6月18日
まず読みたい記事特定技能(介護)|登録支援機関に委託するか、全て自社で行うか?施設側でやること一覧(初回導入向け)
介護施設が特定技能(介護)を初めて導入するとき、まず迷うのが「登録支援機関に委託するか、自社で行うか?」です。
結論から言うと、登録支援機関は“何でも屋”ではありません。
委託できる範囲と、施設側で持つべきタスクを最初に整理しておくと、受入後のトラブルを一気に減らせます。
この記事でわかること
- 登録支援機関に委託できる業務(支援計画にもとづく支援)
- 施設側が担うべき業務(委託できない領域)
- 初回導入で失敗しない「支援の委託 or 自社支援」の決め方
- 施設側で必ず発生するタスク(チェックリスト)
まず知りたいこと(FAQ)
Q1. 登録支援機関には何を委託できる?
委託できるのは、基本的に「支援計画にもとづく支援業務(義務的支援)」です。
一方で、現場OJTや施設内マネジメントなどの業務・職場運営そのものは、登録支援機関の主業務ではなく、施設が担う(委託できない)領域になります。
※ただし、業務説明や面談で通訳が必要な場合は、登録支援機関が対応できるケースもあります(契約・体制によるため事前確認)。
ポイント
- 委託できる:生活オリエンテーション、相談対応、行政手続きの支援、定期面談の実施と記録 など
- 施設が担う(委託できない):現場OJT、配置・評価、職場づくり、職場内コミュニケーション・人間関係の調整
Q2. 施設側で必ずやることは?
初回導入で特に重要なのは、次の3つです。
- 担当者を決める(受入責任者、窓口、現場教育担当)
- 初週のオンボーディングを設計する(誰が、いつ、何を教えるか)
- 定期面談と相談窓口を運用する(“困ってから”では遅い)
Q3. 初回導入は「支援の委託」と「自社支援」どちらが多い?
初回導入は、制度面の抜け漏れリスクを下げるため、義務的支援は登録支援機関への「支援の委託」を選ぶ施設が多い傾向です。
一方で、受入担当者の経験と体制があり、支援の運用を社内で回せる場合は、「自社支援(すべて自社で行う)」も選択肢になります。
全体像:特定技能(介護)の導入フロー(初回導入の地図)
委託範囲の判断は、以下の「3. 支援体制設計」のパートで行います。
- 方針決定(どの国、何名、いつまでに)
- 採用ルート選定(紹介会社、求人、既存ネットワーク等)
- 支援体制設計(登録支援機関に支援を委託するか、自社支援にするか)
- 受入準備(住居、就業規則・賃金、現場受入)
- 入国・就業開始
- 定着運用(面談、相談、教育、トラブル対応)
用語を1分で:支援計画とは?
支援計画は、特定技能外国人の受入にあたり、
「誰が」「どんな支援を」「どの頻度で」行うかを整理した計画です。
登録支援機関に委託できるのは、この支援計画にもとづく支援が中心になります。
登録支援機関に委託できる業務一覧(特定技能・介護)
ここは契約形態や支援機関によって差が出るので、委託契約の前に必ず確認してください。
生活オリエンテーション
- 生活ルール、行政手続き、緊急時の連絡などの説明
相談対応
- 生活・就業に関する相談の受付と助言
行政手続きの支援
- 必要な届出・手続きの案内や段取り支援
定期面談の実施と記録
- 面談頻度、記録の取り方、施設への共有方法が要チェック
委託できない業務(施設側が担う領域)
登録支援機関は、特定技能外国人の生活面の支援(支援計画にもとづく支援)が主業務です。
そのため、業務そのものの指導や職場内の人間関係づくりなどは、制度上も運用上も施設が担う領域になります。
現場の受入・育成(OJT)
- OJT設計、教育担当の配置、教える側の負荷設計
労務・マネジメント
- 勤怠、評価、配置、職場内コミュニケーション、人間関係の調整
職場づくりの最終責任
- 相談の安心感、文化、ルールづくり
補足:通訳が必要な場合
- 業務説明や面談などで通訳が必要なケースでは、登録支援機関が対応できる場合があります(契約・体制によるため事前確認が必要)。
支援形態の決め方:最初に押さえるルール(重要)
国が定める義務的支援(支援計画にもとづく支援)は、原則として次のどちらかです。
- 登録支援機関への「支援の委託」
- すべて自社で行う「自社支援」
つまり、義務的支援の一部だけを登録支援機関に委託することはできません。
では、何を「決める」のか?(実務上の意思決定)
- 義務的支援を 支援の委託(外部) にするか、自社支援(自社) にするか
- 施設側の担当体制(受入責任者・窓口・現場教育担当)をどう置くか
- 通訳対応、面談同席、緊急時連絡など、支援の運用をどう設計するか(契約前に確認)
※「A/B/C」のような部分委託パターンは、義務的支援の範囲では成立しないため、本記事では上記の2択+運用設計として整理します。
施設側で必ず発生するタスク一覧(フェーズ別チェックリスト)
1)導入前:受入体制
- 受入責任者、窓口担当、現場教育担当の決定
- コミュニケーションルール(相談窓口、緊急連絡)
- 生活面の支援方針(住居、通勤、金銭管理、健康)
2)就業開始:オンボーディング
- 初週の動線(誰が、いつ、何を教えるか)
- 日本語・業務用語のギャップ整理
- 勤怠、休暇、評価の説明
3)定着運用:トラブル予防
- 定期面談(頻度、議題、記録)
- 早期離職の兆候(遅刻、欠勤、相談頻度、表情・疲労)
- 現場側のフォロー(教える側が疲弊しない設計)
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委託先(登録支援機関)選定で見るべきポイント
- 介護領域での支援実績(人数、期間、定着の工夫が語れるか)
- 支援の運用設計(面談頻度、記録、トラブル時のフロー)
- 施設側タスクの明文化(R&Rを最初に作る文化があるか)
- 料金体系の透明性(追加費用が出やすいポイントを先に説明できるか)
よくある失敗パターン(初回導入で起きがち)
- 「任せたつもり」で施設側タスクが未設計
- 現場教育が属人化して疲弊
- 相談窓口が曖昧で、不満が溜まってから爆発
まとめ
- 登録支援機関に委託できるのは「支援計画にもとづく支援(義務的支援)」が中心
- 業務指導(OJT)や職場づくりは、施設が担う領域(ただし通訳は対応できる場合あり)
- 義務的支援は「支援の委託」か「自社支援」の2択。部分委託はできない
- 施設側のタスク(受入体制、OJT、定着運用)を先に設計すると失敗しにくい

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